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日付なし

 今私は母様をよその人のように思って眺めていると、彼女はいろいろな心労やら病気やらで弱り果ててはいるけれども、それでも昼のように美しく、魅力に満ちている。その話すときの声は気取らないでも柔らかみがあって、力強くかつ優しく、その挙動は自然で単純でありながらも、懐かしみがある。
 私はこれまで私の母ほど自分を低く思う人を見たことがなかった。彼女は自然そのもののごとく自然である。もし彼女が少しでも服装のことに注意を払うと、皆が彼女を褒め立てた。けれども、どうしたわけか、彼女はいつもつまらないものばかり身にまとっている。今日は彼女がきれいな服装をしている。本当にほれぼれするようである。
by bashkirtseff | 2004-11-09 21:25 | 1873(14歳)
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