私は人がいつもイタリアを褒めるのを聞くと容易にそれが受け替えなくて、なぜその国に限ってそんな騒ぎをして、その国だけ懸け離れているかなんぞのように言うのだろうと不思議でならない。けれども実際そうなのである。その国ではよその国よりも自由に呼吸が出来るのである。何となれば、その国の生活は別で、自由で、空想的で、大きくて、気違いじみていて疲れて、燃えている麗しいことは、ちょうどその国の太陽、その国の空、その国の高原(カンパーニュ(底本:「カンパアニュ」)と同じようであるから。それ故に私は私の詩人の翼に乗って高く昇り(なぜと言うに、私は大概は自分の本来の性質のそばにいるけれども、たまには全く詩人になりすますこともあるので)、ミニョンと共に歌いたい。
by bashkirtseff
| 2005-09-01 00:25
| 1876(17歳)
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