ブレスロオと面白い対話をした。私たちは前部屋にいた。私と、彼女と、サラアと。私がミカンを1つサラアに与えると、サラアがそれを半分ブレスロオに与えて、笑い声で言った。
──おあがんなさいな。私があげるのよ。マドモアゼル・マリじゃないのよ。 しかしブレスロオがちゅうちょしているので、私は画筆を洗う手をやめて、彼女の方へ向いて、微笑しながら言った。 ──私があげるのよ。 彼女は全く当惑していたが、顔を赤めてそのミカンを受け取った。私も顔を赤めた。 ──ミカンなんかどうだっていいわ。私は今1つをむきながら言った。もう少しおあがんなさいな、マドモアゼル。 ──ねえ、サラア、あなたは私たちがどちらも顔を赤めたのを見たでしょう! ──ばかばかしいわ! サラアが言った。 ──あなたが私の親切に負かされたのよ! 私はブレスロオに言った。彼女に今一切れを差し出しながら。 ──私はあなたのことなんか何とも思ってないのよ! そういいながら彼女はそれを受け取った。 ──私だってなおとそうよ。だってあなたは私のこと何とも思ってないのなら、何もそんなに顔を赤くすることはないでしょう。 ──私は自分のことだって何とも思ってないのよ。 ──ああ! それならいいわ。 そうして話が少し難しくなりかけたから、私は彼ら2人の方へ向いて声を立てて笑いだした。 ──本当は私あなたに感心しているのよ! ──私に? ブレスロオが聞き返した。 ──そうよ、あなたに。 ──当たり前だわ。 ──全くね! 話はそれだけであった。 ──さあ行きましょう、サラア? ブレスロオが言った。 私は画筆を洗いに戻った。──子どもらしいことだ。 ■
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by bashkirtseff
| 2008-12-17 13:31
| 1879(20歳)
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