1878.10.16(Wed)

 女たちのねたみを見ているとばかばかしくなるが、しかし苦痛でもある。けちで、下等で、みすぼらしい。私は人をねたむということはどんなことだかこれまで知らなかった。私はこれまで通りにしていられないのが残念なだけである。
 卓越したものに私は屈従する。残念ではあるが屈従する。しかるにこの人間たちは……話をするにも前から考えていたことよりほかは口にしないし、誰でも教師に褒められた人のことを話したり、今1人の人、それは私のことであるが、その1人の人のことを話したりする時には、微笑を見せなかったりするのである。それはアトリエの成功は何にもならないということを証明するためであろう。
 最後に、彼らはコンクールは茶番みたいなもので、ことにルフェーヴルには悪趣味があってつまらない写生を喜ぶだけであるとか、ロベール・フルリは色彩家でないとか、そんなことを結論してしまった。要するに教師は皆有名な人たちではあるが不十分であるというので、これはエスパアニュの娘とブレスロオとノグランの断定である。私も、彼らがアトリエの成功は何物でもないということには全然同意見である。何となれば永久に平々凡々で終わりそうで、そのくせ他の学生の目から見ると一流の美術家のように思われている実例がここにも2つ3つあるから。
 私は学生に嫌われ、教師には好かれている。
 これらの学生たちの言っていることは10カ月前に初めてのメダイユを取ろうと思っていたころに言ったこととまるで反対になっているのを聞くことは非常に愉快である。なぜ愉快であるかと言うに、それは世界中至る所で演ぜられる喜劇の1つだから。しかしそれは私の神経をいら立たせる。つまり私が正直な性質だからではなかろうか?
 こんなアトリエ内の争いは私がいくら理性を働かしても私を悩ましいら立たせる。私は彼らを後に見捨てようと思うほどに実際性急になっている!
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by bashkirtseff | 2008-11-29 10:10 | 1878(19歳)
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