ジュリアンの学生たちが美術学校(エコール・デ・ボザール)のコンクールで得た成功は彼のアトリエに良い地位を与えることになった。
学生は十分以上にいる。銘々がローマ賞か少なくとも美術学校賞を得るつもりである。 婦人のアトリエもこの栄誉を分け前している。そうしてロベール・フルリはルフェーヴルやブーランジェと対立している。何につけてもジュリアンは言う。──下〔階下の男学生〕ではどう言うでしょうね? とか、私は下の学生諸君に見せてやりたいと思っています、とか。 私は実際自分の描いた物が下に持って行って見せられることの名誉を望んでいる。あなたにはお分かりでしょうが、下へ持って行って見せるというのは、女でもこのくらい出来るということを知らせるためか、あるいは、彼らがいつも女は駄目だと言っているから彼らを憤慨させるためかである。とにかく長い間私は自分の絵が下へ持って行かれることの名誉を望み考えていた。 さて! 今日ジュリアンは部屋へ入ってくると、私の描いていた裸体習作を見ていたが、こう言った。 ──それを良く仕上げなさい。私が下へ持って行って見せてやりますから。
by bashkirtseff
| 2008-11-27 10:15
| 1878(19歳)
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