今日はロベール・フルリがアトリエで私たちの絵を見てくれる日であった。さて私は大変な驚き方をした。彼は、おお! おお! ああ! ああ! おお! おお! と幾通りもの調子で叫んだ。そうして言った。
──あなたは今度は絵の具で描くんですね? ──そうじゃありません、ムッシュ。私は一月に一度だけ絵の具を使ってみようと思うんですの…… ──いや、大丈夫。もう始めてもいいでしょう。絵の具でやってみなさい。いいところがあるようです。 ──絵の具の使い方が間違っていたんじゃないかと心配致しましたわ。 ──その反対です。全く進歩しました。続けてやってみなさい。そう悪くもないようです。うんぬん、うんぬん。 その後で私は長いこと教訓を与えられたが、それによっても私の場合はアトリエでの評判通り、有望でなくはないことが分かった。アトリエでは私は皆に好かれてはいない。少しでも私が成功すると、B…は見てもおかしくなるほどの恐ろしい顔を私に与えるのである。 しかしロベール・フルリは私がこれまで絵の具で描いたことがなかったというのを信じようともしないのである。彼はいつまでも私のそばにいた。直したり、話したり、タバコをふかしたりしながら。例えば彼はカロリュスででもあるように。 それから余分の忠告を幾つか与えてくれた後で、私は去年のコンクールでは何番目だったかと尋ねた。それで2番だったと私が答えると、…… ──今年はきっと、彼が言った、あなたは…… ふむ? おかしな話である。彼は私がメダイユを取るだろうと言うことをすでにジュリアンに話しているのに。 結局私は静物の研究をしないで実物からすぐ絵の具で描いて良いという許しを容易に与えられた。私は石こうを飛ばしたように静物をも飛ばすのである。
by bashkirtseff
| 2008-11-27 09:56
| 1878(19歳)
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