1878.08.06(Tue)

 私の帽子は私を喜ばせ、またゾーデンを喜ばせる……。私は温泉場で水を飲ませてくれる女から編みかけの青い毛糸の靴下を買った。そのとき女は私に編み方を教えた。私は思い付きと靴下を同時に取り上げて、マダム・ヂュタアヌと一緒にオテルの窓の前に腰掛けて編みにかかった。叔母たちはどこだか知らないが散歩に出掛けた。
 変化が私に生じてきた。私は気が静まり、穏やかになってきた。私はアルマンド〔ドイツ〕人に成りかけてきた。私は靴下を編んでいる。それがいつまでも続きそうである。なぜと言うに、私はかかとのこさえ方を知らないから。それで靴下はどこまでもどこまでも長くなりそうである。
[PR]
by bashkirtseff | 2008-11-21 10:22 | 1878(19歳)
<< 日付なし 日付なし >>