1877.11.23(Fri)

 あのブレスロオが一つの構図を仕上げた。──「月曜日の朝」あるいは「モデルの選択」。アトリエ中のものが皆描いてある。ジュリアンが私とアメリの間にいる。それから誰々。
 描き方も正しければ、遠近法も良く、顔も似ていて、何もかも出ている。
 誰でもこのくらいのものが出来れば、大芸術家になれることは確実である。
 あなたにはお分かりでありませんか? 私は嫉妬しているのです。それは刺激になるから、悪いことではありません。
 しかし私は描きだしてからまだ6週間にしかならぬ。ブレスロオは私よりも先に始めているから、いつも私の上にいることであろう。でも2月か3月たったらば私は彼女と同じくらいには描けるようになるだろう。本当によく描けるようになるだろう。その上、私にはよい競争者が出来たので喜んでいる。ほかの人たちばかりだったらば、私は眠くなってしまうであろう。
 ああ! 6週間仕事をしたばかりで大家のごとき絵が描きたいと思うのは恐ろしいことであった。
 祖父様が病気なので、ヂナが熱心に付き添ってくれている。ヂナも大きくなって美しくなった!もし神が彼女に少しの幸福をも与えて下さらなかったら、……嫌になってしまう!  私は善良の神に失礼なことを言うかも知れぬ。
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by bashkirtseff | 2008-03-09 20:41 | 1877(18歳)
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