1877.03.31(Sat)

 嘆きは何の役に立つだろう。涙は無益である。私は不幸な運命を与えられている。不幸ではある。けれども今に芸術家の名誉が得られる。でも、もしか……失敗したら! ……安心して下さい、私はどこかの片隅にくすぶって朽ち果てるようなことは決してないから。
 私はもう愛のことなどは口にしない。なぜと言うに、これまでその言葉を乱用したから。私はもう神の助けをも求めない。私の望むものはただ死である。
 私の神、主イエス・キリスト(底本:「クリスト」)、私を死なして下さい! 私の生涯は短かった。けれども私はいろいろなことを教えられました。すべてのものが私の心に背きました。私はただ死にたいのです。私の頭は私の書く文字のごとく混乱し矛盾しています。私はつまらないものを憎むと同じように、私自らをも憎んでおります。
 死なして下さい……私の神様! 死なして下さい! 私はもうたくさん生きておりましたから!
 安らかな死に方がしたい。何かヴェルディ(イタリアの作曲家/1813-1901/底本:「ヴェルヂ」)の美しい曲でも歌いながら死にたい。私は以前人に打ち勝たれたり楽しまれたりしまいと思っていた時のような憎しみを感じなくなった。今ではすべてのものが気にならなくなった。私はあまりに多く苦しんでいるから。
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by bashkirtseff | 2006-07-25 20:01 | 1877(18歳)
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