1884.07.03(Tue)

 今朝7時に、私はポオテエンの家へ行った。彼は至極手軽に私を診察した。そうして私をオオ・ボンヌへ廻す。後で見てもらうことになっている。しかし、私は彼が湯治場の同僚に宛てた手紙をここに持っている。私はそれを開封した。
 その中には肺は右側の上部に触欠があるということと、私は世にも最も不規則な最も不謹慎な病人ということが書いてあった。
 そうして後、まだ8時になっていなかったので、私はレシキエ街の小男の医者のところへ行く。この方はまじめな男らしく私に思われる。と言うのは、彼は私の病状に驚いて不機嫌な顔をして、ブシャアルとかグランセとか、そうした斯道の大家のところへ行くように主張する。
 私が拒絶すると、彼は私が行きさえすれば連れ立って行こうと言う。それで私は同意する。
 ポオテエンは、私が以前にはずっと余計ひどい病人であったのだが、意外にも良くなってきたのに、この頃また逆戻りした、しかしそれも回復するだろうという意見であるらしい。
 彼が話し出すと私は気持ちが悪くなるほどの彼は楽天家である。
 小男のB…は、そうした意見ではない。彼は言う、私はもっと悪かった。しかし、その頃は病状が険悪であった。急に悪くなりはしないかと恐れていた。ところがそうもならないで、意外にも良くなってきた。しかるに今ではそれが、慢性の重態に差しかかっている。……一言にして言えば、彼はどうしても私をそのグランセのところへ連れて行こうというのである。
 私は行こう。
 肺病!
 あれと言い、これと言い……何もかも。面白くない。
 そうして少しでも私を慰めてくれるようなものとてもない、何一つありはしない!
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by bashkirtseff | 2012-05-19 15:00 | 1884(25歳)
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