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1884.06.16(Mon)

 今夜私たちはサラ・ベルナアルを見がてらに、マクベス(リシュパン訳)を見物に行く。ガヴィニ夫妻が私たちと同道する。
 私はあまり芝居に行かないので、面白い。しかし俳優の声張り上げた朗読が私の芸術的感覚を傷つける。あの人たちが自然に語るのであったなら、どんなに美しかろう。おお! 朗読! マレエ(マクベス)はところどころは良い。しかし実に虚構で、実に芝居じみた音調がつい知らず彼の口から漏れてくるので、情けなくなる。サラ、彼女は、依然として驚嘆すべきものである。黄金の声が当たり前の声になってしまったけれども。
by bashkirtseff | 2012-05-19 11:51 | 1884(25歳)
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