1884.01.05(Sat)

 美術学校でマネの展覧会が開かれる!
 母とそこに行ってみる。
 マネが死んでちょうど1年になる。私は彼についてはあまり多くは知らなかった。この展覧会の全体としての感じは胸に迫るものがある。
 それは不統一で、無邪気で、かつ雄大である!

 作品の中にはばかげたものもあるが、傑出したものもある。少しのものを足したならば、彼は絵画会の大才の1人になれたかも知れない。彼の描くものはほとんど常に醜く、時としては異形のものさえある。しかし常に生き生きしている。すぐれた印象がある。
 そのもっとも悪いものの中にも、なぜかは分からないが、嫌悪の念も、倦怠の情も起こさせないで眺められるような、あるものが感じられる。そこには剛直なあるものがある。それは実に恐るべき自信の念が、やはり同じ程度に恐るべき無智と一緒になったものである。……彼は天才の子供のようである。それからほとんど全部チチアンから(女の写生や黒奴)、ヴェラスケスから、クールベから、ゴヤから、借りてきたようなところがある。しかしそれらの画家も皆お互いに剽窃(ひょうせつ)し合っているのだ。それではモリエールは? 彼は幾ページもそのまま一語も違えずに取ったところがある。私は読んで、知っている。
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by bashkirtseff | 2011-02-25 21:56 | 1884(25歳)
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