1883.12.31(Mon)

 元帥夫人とクレエルは昨日公爵夫人マチルドと晩餐を共にした。そうしてクレエルはルフェエヴルが彼女にこう言ったと、私に話して聞かせる。彼は私に才能のあることは知っている。非常に確実な才能である。私はかなり異常な人物である。私は毎晩社交界へ乗り出していく。そうして、おまけに、私は有名な画家たちに監督されたり、指揮されたりしている、と(知った風に)言ったと。
 クレエルは彼をまともに見つめながら言った、──どういう有名な画家なのです、ジュリアン? ──ルフェエヴル? ──否、バスティアン・ルパージュ。──クレエルが言うには、まああなたは思い違いをなさっていらっしゃいますよ、ムッシュ。彼女は滅多に外出しないで、いつも仕事をしておいでです。バスティアン・ルパージュとおっしゃるが、彼女は彼とは自分の母の客間でお会いするきりで、彼の方でも決して彼女のアトリエへ上がっていくようなことはございません。
 本当にかわいらしい、この小さい娘は。そうして彼女は真実を言った。なぜと言うに、あなたはよくご存じのはずです、おお私の神よ、あのジュール(ジュール・バスティアン・ルパージュ)の悪魔が何の私の足しになるものでしょう。しかしルフェエヴルはそれを信じているようだ!
 2時である。もう新年だ。劇場で、正12時に、時計を手にして、私はただ一語で祝した。それは書いても話しても、美しく、響きよく、荘厳な、酔うような言葉である。すなわち、
 La gloire! 〔光栄!〕
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by bashkirtseff | 2010-12-05 12:11 | 1883(24歳)
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