1883.08.17(Fri)

 誰も私の臆病を信じていない。けれどもそれは極端な高慢によって説明される。
 私は自分から切り出すのは、怖くて、恐ろしくて、絶望である。人から言い出してもらわねばならぬ。無鉄砲な瞬間に、私は自分から切り出そうと決心する。それがかつて成功したためしがない。ほとんど常に遅すぎて、はずれてしまう。
 私は一つの絵を出品したいとか描きたいとか思っていることを言い出す前に、何度も何度も青くなったり赤くなったりする。人に笑われているようにもあり、自分は何にも知らないようにもあり、自分は差し出がましくこっけいなようにもある。
 人が(言うまでもなく芸術家であるが)私の絵を眺めているとき、私は3番目の部屋まで逃げていく。言葉をも、瞥見をも、私はそれほどまで恐れている。それでも、ロベール・フルリは、私がそれほどまで自信がないなぞとは思ってはいない。私が高慢らしく話すから、彼は、私が自ら高く持して、自ら大才を許していると信じている。従って、彼は私を励ましてくれることを必要とは思っていない。もし私が、自分の躊躇していることや自分の恐れていることを、彼に言ったとしても、彼は笑うであろう。私は彼に一度そのように言ったことがあった。彼はそれを冗談に取ってしまった。これは私が種をまいた恐るべき誤謬である。バスティアン・ルパージュは、私が彼を非常に畏敬していることを知っているようであり、また彼は自ら神なりと信じているようである。
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by bashkirtseff | 2010-08-22 06:48 | 1883(24歳)
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