1882.06.08(Thu)

 もう4時すぎで、昼のように明るい。私はわざと暗くするためによろい戸を閉めておると、労働者の青い仕事着がもう往来をぞろぞろ仕事の方へ急いでいる。気の毒な人たち! 5時前から雨になった。私たちはドゥセのレースにくるまって不平を言っているときに、あの気の毒な人たちは一生懸命に働いているのである。私は何という平凡なことを書いたものだろう。人は誰でもそれぞれの世界において苦しみながら不平を鳴らしている。そうしてまた誰でもそうするだけの理由を持っている。私は現在において、何にも不平を言うことはない。なぜと言うに、仮に私が才能を持っていないとしても、誰にも非難されるはずはないから。私は過去の多くの事物のごとく、また現在の事物のごとく、不正でなく、不自然でなく、嫌悪すべきことでない限り、実際今の孤独は私の才能を進めるのに有利であるかも知れない。幸運なるカロリュス・デュラン、彼は知名の人であり、また自らも古今最高の芸術家をもって任じている!
 私はブルターニュに行って絵が描きたい。
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by bashkirtseff | 2010-04-27 07:54 | 1882(23歳)
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