1882.04.30(Sun)

 私は朝からヴィルヴェルと、アリスと、及びウェブと一緒に飾り付けを見ている。私は黒いものを着ている。それが非常に似合う。私はパリの社交界に全く知られてないこともないのを見て喜んでいる。カロリュス・デュランが会いたいと言って来た。──非常に愉快──ブレスロオの絵は高いところに掲げられて、非常に気の毒な感じがする。私はそれを慰めに思ったほど、彼女の得た成功に対して容易でない心持ちがしていた。それを私は別に否もうとはしない。彼女の友達は皆心配そうな顔をして私の意見を求めた。私は、それほど良い絵だとは思わないけれども、もっと良い場所にかけた方がよいと答えた。
 この輝かしい日の結末はジュリアンとの対話であった。ジュリアンは私が才能を浪費して、立派に希望を満たさないことを非難した。簡単に言えば、彼は私がおぼれていると思っているのである。実際、私はおぼれている。それで私たちは私が再び浮かみ上がるかどうかを見ているのである。私はジュリアンに、自分もこの哀れな状態を知っていると言うことと、もう行き詰まったように思われて失望していると言うことを、正直に話した。彼は私が過去においてどんなに力強くあったかということを私に思い出させて、彼の持っている私の素描が訪問してきたすべての人の注目を引いていると言うことなどを話してくれた。ああ! 私の神様、どうか私を今の苦しみから救い出して下さい! 私はこう言おうと思っていた。……神様は私をブレスロオに殺させるほどに苦しめはなさらなかった。少なくとも今日は……私は自分の思うことをどんな風に言い表したら卑しく思われないだろうか、分からない。もし絵が私の期待した通りに行ったなら、それは私に終末を付けさしたであろう。──現在のごとき哀れな状態であったならば。……私は一瞬間もそれが悪くなるということを望みはしなかった。──卑しくなるというようなことをば。否、私はただ彼女の恐ろしい成功を見ることを恐れていたのであった。私は新聞を開いたときに神様が私を哀れんで下さったのではないかと思うほどひどく感動していた。……
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by bashkirtseff | 2010-04-17 07:54 | 1882(23歳)
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