1882.02.10(Fri)

 この3日間私は実にひどい打撃を受けて不幸のうちに過ごした。
 私はもう大きな絵は描かないで、自分の力に応じた簡単な小さいものを描いてみよう。──私はもう1分間も無駄に過ごしたり、これ以上無益な計画を立てたりしないように厳粛に決心した。──自分の力を集注しようと。バスティアンは私にそうするように忠告したことがあった。ジュリアンも、幸運なるブレスロオも、そう言って私に忠告したことがあった。そうだ、ブレスロオは実に幸運である。ブレスロオのように幸運であることが出来れば、私は自分の持っている富と幸福をすべて投げ出しても良い。──自由が得られて、その上才能があったら、1万フランの収入くらい何でもない。
 とにかく、実に幸運である、あの娘は! 私はウォルフの批評のことを思い出す度に、いつも自分がどんなに不運であるかを感じる。けれどもこれは普通に言うせん望ではない。私にはしかし、この感情を解剖してそれに適当な言葉を探してみるような気持ちは起こらない。……
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by bashkirtseff | 2010-04-10 07:49 | 1882(23歳)
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