1881.11.26(Sat)

 あなたは記憶していらっしゃるでしょうが、私はトニーのところへ行って、私の描いた下絵を見てもらったり、画題の相談をしたりするつもりであった。しかし私は外へ出られない。体が弱って、何にも食べられない。多分まだ熱があるのだろう。こんな不活動な状態でいるのは、何よりも悲しいことである。それは皆気力がなくなったためである。シャルコオがまた見に来た。
 母とヂナが叔母のつまらない電報で呼び出されて、昨日戻ってきた。ヂナに今朝彼女の姉から手紙が来て、私の病気を聞き合わせてきた。
 私は風邪を引いたのだということは知っている。誰だって風邪を引かない者はない。
 しかし、もう何もかもおしまいである。私は耳がひどく悪い。ところへ、こんなに風邪を引いて熱が出てどうなることだろう? どんな望みが私にあるだろう? もう期待されることは何にもない。私の目を遮っていた覆いが5、6日前取られてしまったように思われる。すべてが結末となった、すべてが結末となった、すべてが結末となった!
[PR]
by bashkirtseff | 2010-03-18 07:50 | 1881(22歳)
<< 1881.11.29(Tue) 1881.11.22(Tue) >>