1881.11.05(Sat)

 私はパリに戻った。限りなき喜びである。汽車の中で震えながら私は時間ばかり数えていた。エスパアニュの鮮明な空気と燃えるような日光を見た後で、この美しい市街の灰色の調子を見るのは非常に楽しい。私はルーヴルの宝庫のことを考えて喜んでいる。──以前はそれを考えただけでも退屈であった私が。
 ジュリアンは私がもっと遅く帰ることと思っていた。そうして健康がすぐれないので、あるいはもう帰ってこないのかと思っていた。
 ああ! 同情はなんといううれしいものだろう、しかしそれよりも絵ははるかにうれしいものである。
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by bashkirtseff | 2010-02-21 19:21 | 1881(22歳)
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