1881.10.20(Thu)

 今朝私はコルドウ(エスパアニュの同名の州の首都)で2時間を費やした、ちょうどその町を見るだけの暇があったので。それは実に気に入った。実際私はこんな町が好きである。そこには喜ぶべきローマの遺物がある。そのモスクは見事である。
 私はコルドウに一月ほど滞在したい。しかしそれには叔母と一緒ではいけない。叔母は10分もたてばすぐに自分から怒ってしまい、私を、従ってその幾倍にも怒らせる。時々こんなことを言う。「ここには何にも見るものはありはしない。案内者が金を取るために連れてきたのでおかげで私たちは汽車に乗り遅れてしまった。」さて寺院に行くのには馬車に乗らねばならぬ。コルドウには朝の8時に着いた。考えてみて下さい。風邪を引くかも知れないのです。死にかけている私は歩きたいと思ったりしてはならないのです。要するに叔母は怒ってばかりいます。エスパアニュを芸術的に旅行するには、本当に立派な楽しい道連れです! 私はいつも怒らされないようにと祈ってばかりいます。なぜと言うに、こんな状態で廃滅したものを見て歩くことは、耐えられないから私は少しも幸福を持たない。それはあなたを泣かせるに十分であります。
 私はいつも体をいたわり、安易を喜び、食欲の進むことを考えている。けれどもそれで生活がいとわしくなってくると、すぐにも往来に捨てられた方がよいといったような気持ちになる! ……
 ああ! こんな人たちはどうして私をいじめるのだろう!! ……小さいポラックがいる間は私はまだいくらか気を紛らしていたけれど。……私のかわいそうな叔母は誰かほかの人が来ているといつも喜んでいる。それは自分が私を怒らせることを良く知っているので。
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by bashkirtseff | 2009-12-08 07:46 | 1881(22歳)
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