1881.05.08(Sun)

 私は天に幸福を阻まれて以来次第に健康が衰えていくのを見てほとんど喜んでいる。
 しかしそれが行き着いてしまった時は、すべてのものが変化して、もう時機を失しているであろう。
 人は皆自分のことのみ考える。けれども私の家族は私を非常に愛するような顔をしている。そのくせ少しも愛してはいないのである。私は今何物でもない。私と世界との間には1つの薄物が隔てているように思われる。私たちは先の世のことが分かると良いけれども、しかし何にも分からない。私が死をそれほど恐ろしいものに思わなくなるのはこの好奇心からである。
 私は1日に10度も死にたいと叫ぶ。けれどもそれはただ絶望からである。人はよく死にたいと思う。しかしそれは本当ではない。それは生が耐えられないということを別の言葉で言ったのである。私たちはいつでも、ことに私の年ごろでは、生きたいと思う。かつ私のことについてはあまり心配しないでください。私はまだしばらく生を続けるだけの寿命を持っています。そのことに関しては誰も非難されるべき人はない。それを欲するのは神であるから。
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by bashkirtseff | 2009-03-03 21:47 | 1881(22歳)
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