1881.03.20(Sun)

 パレエ・ド・ランデュストリでは、群衆が不幸な絵の到着するごとに叫んだり批評したりして面白がった。ボジダアルは先に入っていた。私は自分を作者として知らせるのに多少の困難を感じた。ついに私は私の親愛なる学友たちに喝采されて駆け抜けた。私たちはまたいつも変わる事なきボジダアルと一緒になった。そうして私は2、3の絵を見ることも出来た。
 私は絵は高さ1メートル50、幅2メートルであるにもかかわらず、非常に小さく見えた。一群の男たちがその前に立っていた。私は彼らの批評を聞かないように逃げ出した。それが私の絵だということはもう知れ渡っているように思われたから。
 私はまじめにジュリアンに話をして、私の感情を説明した。私はジュリアンにつまらない虚栄心があるように思われたくなかった。これは bravado〔空威張り〕でいうのでもなければ、また落胆するようなこともないであろう。どうか、私を神経質な女と誤解しないでください。実際ジュリアンは良く理解している。私も良く理解している。彼は、私が立派に合格して相当の成功を収めるだろうと言った。しかしそれは私の夢見ているような成功ではない。下の男の学生たちは私の絵の前に来て立ち止まったりしないであろう。「何だ、これを描いたのは女なのか?」と言って。最後に私は自分の虚栄心を救うために、この絵に関して偶然な出来事があったように見せかけてはどうだろうと言った。けれども彼は同意することを欲しなかった。彼は成功を期待していたのであった。だからこれでは十分に満足することが出来ないのだと言った。けれども出してみても良かろうと言った。こういう状態の下で私は出品したのである!!
 さて! 彼は私の聡明な決心を信じないから私を励ますのだと言うことを、私は知っている。私の公言にもかかわらず、彼は私を女だと思って、もし本当のことを言ったら私の感情を害するだろうと思っている。
 しかし、何もかも私は彼に話した! それは、私はまじめな学生であるから、教えてもらうために出品する必要はないのである。ただ虚栄心で出品するのである。だから、もしそれがまずいならば別に問題はない。けれども! もう済んでしまった。私は絵を手放した。それでも、不安は5月1日まで去らないであろう? ……どうかして良い順位が取りたい!
 おお! 私はこれから胴を描いて、エスキスをやらねばならぬ。見ていてください。
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by bashkirtseff | 2009-02-18 11:15 | 1881(22歳)
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