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1881.01.05(Wed)

 トニーと私と今朝同時にアトリエに着いた。私は彼に小さいエスキスを見せて、私たちは絵の話をした。私の仕事をする部屋は仕切りを取っても非常に小さくて、画布の大きさを考えてみると冗談のようである。
 次に2人の手でそれを描かせるということが一種のコンクールとも思われて、甚だ不愉快である。私はある限りの勇気を装っているけれども、非常に神経質になっている。A…がいる時には私は半ばまひして、人物を適当の場所に入れることも出来ないでいる。2人の人が同じ画題で仕事をするということが私をいら立たせるのである。
 ああ! この絵は私を悩ます! ああ! 私は何かほかの絵が描きたい! ああ! この露骨は耐えられない! 一語が私を高めたり砕いたりする。私を絶望から救うためには、トニーとジュリアンは生涯私の賛辞を歌っていなければならない。もし彼らが褒めもしなければ非難もしないで、ただ注意のみを与える場合には、私は立ってはいられなくなる。
by bashkirtseff | 2009-02-12 10:40 | 1881(22歳)
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