1880.12.08(Wed)

 今夜ユベルティーヌの小さい客間で開催された「婦人の権利」の集会に婦人市民アレクサンドリイヌ・ノルスコットとポオリイヌ・オレルが出席した。
 左手には卓上にランプがあり、右手には「共和」の胸像の載せてある暖炉棚があり、中央には戸口と向かい合った窓に後ろを向けて1つのテーブルがあり、その上に束にした書類とろうそくと呼び鈴をおいて、非常に汚くて非常にばかげて見える会長が腰掛けている。会長の左には、ユベルティーヌが腰掛けて、ものを言うたびにうつむいていつも両手をこすっている。また会長の右には、過激なしぼんだ年取った女流社会主義者が叫んでいる。「もし戦わねばならぬとすれば、彼女こそ戦うべき最初の人でありましょう」と。そこには約20名の奇妙な古風な典型の、今下宿屋からお払い箱になったばかりの女門番といったような婦人たちと、数名の男子がいた。何というがらくただろうとあなたは思うでしょう。その中の髪を長く伸ばした若い男たちのある者はカフェへ行っても聞いてもらえないような風をしていた。──私は非常に黒いかつらをつけて、まつげを黒く染めていた。男子たちは社会主義とか集合主義とかもっとも進んだ代表者たちの陰謀とかについて壮語した。隅にいた赤い婦人は宗教に対して戦争すべきことを主張した。それに対してマダム・ド・D(ノルスコット)は抗言して弾丸のごとく有効に飛散する説明をした。けれどもユベルティーヌは非常に聡明で、婦人が自分たちの権利を要求しているのは賤民階級でもなければ、金満階級でもなく、一般普通の女の問題であることを理解している。これが彼らの立場となるべき基礎であるのに、彼らはこれを論じないで政治意見の陰影のみを論じているのである。
 私たちの名前は記入され、私たちは宣誓をして、会費その他を払った。
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by bashkirtseff | 2009-02-09 12:45 | 1880(21歳)
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