1880.11.19(Fri)

 私の黒んぼの女をアトリエに呼んだ。そこで彼女は1時間歌った。
 ガスがついている。15人の女は、ジュリアンを先頭として、アトリエの端に座を占めると、マダム・ボンスと彼女のギターは喝采の一斉射撃の間にモデル台の上に上がった。──あなたは私が陽気になったと思うでしょう! ああ! とんでもない! ジュリアンは私の絵を極度まで悪口を言った。描き方がまずく、感じが冷たく、調子が本当でなく、効果が間違っている。そういわれて、私がもし満足していなかったら……。しかし私は自分でもそれが良くないことが分かっていると思っていくらか自ら慰めた。それで少しもいとわしく感じなかった。ああ! もし私が自分では良いと思いながら、そう言われたとしたら……。しかしもうたくさん! 私は、絵はいかなるものであるか、裸体の等身大を描くのは何を意味するかを今では知っている。
 ああ! 私は自分で有名になるために絵を選んだのであった。ちょっと、お待ちなさい、おばあさん!
 私は今にも泣きだしそうな心持ちになっている。
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by bashkirtseff | 2009-02-07 13:39 | 1880(21歳)
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