1880.10.24(Sun)

 ルーヴルへ行った。日曜の朝は誰も知った人には会わないだろうということを知っているので、私はいつも1人で行く。1人でないと十分に分からない。私は前世紀の絵で魅せられている。その美は模倣を許さないほどに精緻なものである。何という気持ちの良い時代だろう。あなたは私が労働的な勤勉な英雄的な人間に生まれたと思いますか? 私はヴァトー(底本:「ワットオ」)やグルーズの紗をまとって、リゴーの錦繍を着て、もっともぜいたくな懶惰な生活がしたい。それはイギリスの化粧部屋の楽しみをあらゆる古代からの蠱惑(こわく)に混ぜたような微妙な精緻な世紀である。そうしてそのとき以前までは人は少しも望むことを知らなかった。知っても極めてわずかであった。それを思うと私は古い時代のことを探し求める気がなくなってしまう。
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by bashkirtseff | 2009-02-06 15:00 | 1880(21歳)
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