1880.09.10(Fri)

 叔母の非常な感動。ドクトル・フォオヴルは1週間前に私の肺を調べて異常を発見しなかったが、今日再び調べてみて気管支が侵されていることを発見した。彼は病気の重大になることを先見しなかったので、まじめくさった、感情的な、多少当惑した顔をした。それから肺病患者に用いる処方となって、肝油やら、ヨードを塗るやら、熱い牛乳を飲むやら、フランネルを着るやら、……。そうして最後に彼はドクトル・セエあるいはドクトル・ポオテエンのところへ行くなり、彼らを呼ぶなりしてみてはと忠告した。あなたは叔母の顔がどんなであったかを想像することが出来るでしょう。私はただおかしくてならなかった。私は長い間そういった種類のあることを懸念していた。冬になると決まってせきが出た。今でもまだせきが出てのどが詰まっている。
 その上、もし私に何事も生じなかったら不思議であろう。私は何か重大なことが起こって、それで片が付いたならば満足するであろう。
 叔母は驚いており、私は喜んでいる。死は私を驚かさない。私はそれで片が付くことを欲している。……どうぞあなたは知っておいて下さい。……だから私はフランネルも着なければヨードも塗らないつもりである。私は良くなりたいとは思っていない。その心がなかったなら、私は自分でしたいと思うことをするだけの健康と生命をば持つであろう。
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by bashkirtseff | 2009-01-30 18:51 | 1880(21歳)
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