1880.03.21(Sun)

 サン・マルソオが私に忠告を与えに来た。彼は良い人であるが、私に不安の感情を与えた。ぼんやりした顔つきをして、足早に歩いて、口早にものを言う。神経を束ねたような人である。私もそれに似たところがある。しかし彼は私の絵を褒めながらも、いつも私に不安を与える。けれども人が何にも言わないと不平であるし、褒められるとまた子どものような取り扱いを受けてからかわれているのではないかと思われる。実際今夜は昨日のような心持ちではない。それは右手が長過ぎたからである。右手が2センチメートルほど長い。私は、まじめな画家として、ムッシュ・ド・サンマルソオのような彫刻家の前では頭が上がらない。
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by bashkirtseff | 2009-01-10 13:08 | 1880(21歳)
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