1879.03.15(Sat)

 ロベール・フルリをば彼のいない時には私たちはトニーと呼んでいるが、今日もし彼にしかられたら私は絵をやめてしまおうと思う。私の進歩がどれだけの嫉妬といまいましさに値するかということはあなたも知っていられるはずです。私が行き詰まるといつも皆は、言わないことじゃない、続くものですか! というような顔をしている。私の最初の努力は称賛を博した。それからさらに行き詰まって、周囲の人たちの満足が大きくなっただけ苦しみはなくなった。今朝は日課が怖かった。そうしてトニーのやつがほかの人の絵を直しながら段々と私の方へ近寄ってきた時、私は天国までも聞こえそうなほど熱心にお祈りをしていた。大いなる神様、どうかこの重荷を私の心から下ろして下さい! こんな心持ちがあなたに想像がつきましょうか? 私が無愛想な扱いを受けたなら、どんなに喜ばれるだろうということを完全に意識しながら、不安な沈黙で待っていた時の私の心持ちをあなたは想像することが出来ますか? 今度は間違いなく喜ばれるだろう。──なぜと言うに、こんなことにかけては敵も味方も同じだから。──しかし、もう済んだことである。これから1週間私はどんな苦痛をも忍ぶほどに勇気を持たねばならぬ。
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by bashkirtseff | 2008-12-15 13:28 | 1879(20歳)
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